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日本小児歯科学会第39回九州地方会大会および総会

大会長挨拶

 

 

日本小児歯科学会第39回九州地方会大会および総会

大会長 藤原 卓
(長崎大学生命医科学域(歯科系)小児歯科学分野 教授)

 第39回日本小児歯科学会九州地方会大会を長崎で担当させていただくことになり,大会長を拝命いたしました藤原です.どうぞよろしくお願いいたします.
 昨年よりのコロナ禍によって,昨年のすべての地方会は中止,2021年度の地方会はすべてリモート開催となってしまいました.PDAAはじめ海外の学会も,のきなみ中止あるいは延期となっています.小児歯科学会の全国大会も2年続けてリモート開催となり,会員の皆様と顔をつきあわせる機会が失われてしまい,寂しさとコミュニケーションの大切さを痛感している今日この頃です.
 今回の大会のテーマを「子どもたちを衛る(まもる)」とさせていただきました.「衛」という字は,「衛生」の「衛」であり,生きることを「衛る」ということは,小児歯科にとって重要なテーマではないかと思います.
 記念講演として,長年,福岡歯科大学で小児歯科医として,子どもたちを衛ってこられた尾崎正雄先生に,これまでの先生の研究と体験を語っていただきます.
 また,教育講演として,長崎県佐世保でご開業の品川光春先生に,長年意欲的に勤めてこられた,長崎県におけるフッ化物洗口の推進活動について,お話しいただきます.近年,長崎県では幼保,小学校でのフッ化物洗口の実施率が上昇していましたが,まだその効果が著明に現れるところには至っておりません.品川先生は,佐世保市での実施率100%を,県内でもいち早く達成され,子どもたちをムシ歯から衛ることに努力されてきました.
 子ども達の死亡原因には,不慮の事故が上位をしめております.特別講演として,大阪大学大学院人間科学研究科安全行動学研究分野特任研究員の岡真裕美先生に子どもの事故についてお話しいただきます.先生は配偶者が,川で溺れていた子どもの救助にあたり,亡くなられるという悲しい事故をきっかけに,子どもの事故についての研究を始められました.子どもたちを衛るために興味深いお話しが聞けると思っております.
 新形コロナウィルス感染症によって,今年も基本リモート開催となりますが,同時に感染症対策を徹底して,長崎県の会員限定で,少人数での集会できないかを模索しております.ワクチン接種が進み,以前のような大きな大会ができることを祈りつつご挨拶とさせていただきます.